ビジネスと、健康に役立つブログです。
本から得られる3つの経験

 このブログは、ビジネス、健康、人生に役立つ本を
 紹介しています。どんな本にも3つの秘密があるばす!

 2012年、今年のテーマは、アウトプットを増やす事!
読書も大切ですが、アウトプットがあっての、インプットです!
自分から働きかけて、外に表現の場を見つけていきたいと思います。
いつもここからが、スタートですよ~!

読書
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ロスト・シティZ AP0370 【読書】【書評】
ロスト・シティZ~探検史上、最大の謎を追え
ロスト・シティZ~探検史上、最大の謎を追え

『ロスト・シティZ』

 イギリス人パーシーハリソンフォーセットの
 アマゾン探検物語である。

 著者は、ニューヨーカー誌のスタッフライター。
 本作の映画化権をブラッドピットが買ったそうだ。

 この本の感想を一言で表すなら、「まともではない」。

 アマゾンのジャングルに眠る、エルドラド=ロストシティZを
 求めて、森の中を分け入る探検家。

 そこにあるのは、疫病、化膿、人食い民族、餓え、毒虫であり、 
 衰弱して、死、が必ず待つ。何一つ、味わいたいとは思えない。
 本を通してすら、経験を共有したいと思えない一話ばかりである。
 
 本を読み終えてもフォーセットのようにはならないし、なりたくもない。

 だが、著者は、フォーセットの足跡を辿るかのように
 ジャングルに入っていく。

 フォーセットがジャングルの奥地で行方不明となるや、当時の他の
 探検家たちが一斉に、ジャングルに捜索を開始したそうで、それは、
 ロストシティを探索する冒険家よりも多かったそうである。

 フォーセットの魅力がそうさせたという見方もあると思うが、
 そうではないように思う。
 
 エルドラドを探すよりも、フォーセットを見つけ出すほうが簡単と見た
 冒険家が、手軽な栄誉を得るために、浅いジャングル探検を行ったのでは
 ないだろうか。

 結局は、探検のための探検。

 「悪魔の証明」、いないことを証明することは不可能であるように、
 エンドラドがないことを証明することは不可能であり、それ故に、
 人をひきつけてやまないのである。


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シークレット・サービス AP0368 【読書】【書評】
シークレット・サービス
シークレット・サービスロナルド ケスラー 吉本 晋一郎

並木書房 2010-07-27
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『シークレット・サービス』

 本書は大統領警護の舞台裏を描いた、赤裸々な一冊である。
 著者は、ワイントンポスト、ウォールストリートジャーナル
 の記者である。

 シークレットサービスはその職務を遂行するために、
 命を、体を張って大統領を守ることを誓約する。
 文字通り、暗殺者と大統領の間に体を割り込ませて、
 銃弾を防ぐことを求められるわけだ。

 にもかかわらずである。

 大統領の私生活は、そんなに、品行方正とは言いがたい。
 やれ、女を連れ込んだとか、立ちションしたとか、
 口も利かなかったとか、態度が横柄だとかである。

 大統領の重責を考えれば、それも致し方ない。でもね~という
 気にもなる。

 そういう意味で、私のように歴代大統領の活躍、功績も知らずに
 よんではいけない、一冊である。
 大統領が、たんなる暴君にしか思えなくなってしまう、
 恐ろしい一冊なのだ。

 現役大統領、オバマ氏も登場するが、赤裸々な話はない。
 その雄弁な演説とは対照的に余り良いうわさを聞かないので、
 現在進行形で、面白い話があるのだと思うが、いつか暴露されないかと、
 今から楽しみである。
 
 物語は、そういった裏話もありながら、要人警護の難しさ、
 これだけの組織を要しても防ぎきれない犯行もあるらしく、
 スリリングな日々がつづくようだ。



日米同盟vs.中国・北朝鮮 AP0367 【読書】【書評】
日米同盟vs.中国・北朝鮮 (文春新書)
日米同盟vs.中国・北朝鮮 (文春新書)リチャード・L・アーミテージ ジョセフ・S・ナイJr 春原 剛

文藝春秋 2010-12-15
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『日米同盟vs.中国・北朝鮮』

 著者は、春原剛さん、日経記者から現在は米国戦略国際問題研究所の
 客員研究員である。
  
 本書は、元国務副長官のアーミテージ氏(共和党重鎮)と、
 知日派の国際政治学者であるジョセフ・ナイ氏(アメリカ民主党)への
 インタビュー、対話形式で進められていく。

 共和党、民主党それぞれの重鎮がタッグを組んで、
 日米安保条約の役割、必要性、歴史を語っていく。

 状況は圧倒的に日本に不利に進行している。
 第一に、日本内閣が、外交、国際情勢、軍事に疎いこと。
 筆頭は民主党であり、鳩山氏以外も頼りにならない。

 第二に、アメリカの対応である。
 日本への関心の薄さ、財政悪化に伴う戦略の見直し、
 そしてオバマ大統領の中国よりである。

 中国、ロシアの侵攻意欲も強い。
 少し、安保が揺らいだスキも見逃さず領土拡大の意欲をみせた。

 アメリカとの対等の関係をいうなら、中国やロシアにスキを
 与えるようなことではいけない。
 アメリカがもたらす、核の傘を凌駕するもの以上を誇示しなければ
 ならないだろう。

 非武装にしておけば、他国から攻め込まれないと
 幼稚な結論しか持たない駄々っ子では、蹂躙されても
 しかたないだろう。

 本書はアメリカ超党派による日米同盟の重要性を
 述べたものだが、今一度戦後体制がどのように機能し、
 築かれてきたのかを再認識する良書である。

 我々が日米同盟を必要とする理由はわかったが、
 アメリカが同盟を必要とする理由はなんなのだろうか。
 そこは良く勉強しなければなるまい。

昨日見た映画。
告白 【DVD特別価格版】 [DVD]

『告白』

 学生のいじめや、残虐性、孤独、排他的な行動、思春期の葛藤を
 描いた作品かと思いきや、松たか子の悪意? 大人の悪意が詰まった
 作品。

 ラストが衝撃的というのかな。
 子供の悪意は行為が如何に酷いものでも子供らしい感じ。

 中学生という年頃の子供達にも悪意が芽生え、育ち、
 やがて、中学生の理想たる教師の、大人の悪意に発露し結晶するような
 一過程を見た印象である。

 引き金がなんであれ、子供の悪意は子供のそれであり、
 大人の悪意と渡り合っては勝ち目がない。



ソルト デラックス・ディレクターズ・コレクション [DVD]
ソルト デラックス・ディレクターズ・コレクション [DVD]

 『ソルト』

 スパイものらしく、途中まで主人公のアンジーがどっち側なのか
 わからないハラハラ感がすばらしかった。
 映画を見慣れた人でも、十分楽しめる一作である。

 


インセプション [DVD]
インセプション [DVD]

 『インセプション』

 渡辺健が準主役、ディカプリオ主演。
 ひかりレールスターも登場って、個室あったんだね。
 
 ストーリーとしては、良くわからないことが多い、まず、
 攻撃してくる人達って何関係?
 ルールが曖昧、夢で死んだら眼が覚めるってのも統一されて
 いないし、チューブみたいなのを腕に巻くと即寝るってのも
 不自然だ。

 だからとって本作の見所がないということではない、
 まずCGがかなりすごいぞっと。地面が垂直に切り立ったり、
 街中をSLがつっぱしったり。リアルと合成の垣根がない!

 一度見ただけでは理解できない構成と、見事なCG、
 夢の世界を渡り歩く妙な違和感があって、いつまでも気になる
 作品だ。




アラジン スペシャル・エディション [DVD]
アラジン スペシャル・エディション [DVD]

 『アラジン』

 20回以上見た! 何度見てもええわ~。
 ええおっさんが、歌に感動、である。




お金の流れが変わった! AP0366 【読書】【書評】
お金の流れが変わった! (PHP新書)
お金の流れが変わった! (PHP新書)大前 研一

PHP研究所 2010-12-16
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 『お金の流れが変わった!』

 著書は、ビジネスコンサルタントの大前研一さん。

 今回も鋭い視点で、ビジバシ、提案が繰り出される。

 残念なのが、中国の話。
 やはり、バブルが進行して、そう長くはないのかも。
 中国に進出して、儲かっている企業は2割程度との
 ことだが、中国進出を進めていた著者だけに、
 そりゃないよう~。

 マクロ政策が利かないのはそういう仕組みだったのね、
 円キャリートレードのように投資資金が海外新興国に
 流れているようだ。

 実現可能性はともかく、氏の常識を飛び越えた発想力には
 脱帽です。


新しい富の作り方 ~3年後にお金持ちになる資産の増やし方・守り方~ 超マクロ展望 世界経済の真実 (集英社新書) いま日本経済で起きている本当のこと―円・ドル・ユーロ大波乱! 中国バブル経済はアメリカに勝つーアジア人どうし戦わずー この国を出よ

愛のコムスメ操縦術 AP0362 【読書】【書評】
愛のコムスメ操縦術 彼女たちをやる気にさせる方法
愛のコムスメ操縦術 彼女たちをやる気にさせる方法小出義雄

集英社 2009-06-17
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 『愛のコムスメ操縦術』

 著者は、あのマラソン界のカリスマ指導者、小出監督である。
 小出監督の指導の下、バルセロナ五輪で銀の有森裕子、
 アテネ五輪で金の高橋尚子が、はばたいていった。

 女性アスリートの育成を通じて導き出された、
 女性との付き合い方に関する一冊である。

 小出監督を見ていると、非常に野性的で、ゴリラみたいなので、
 細かいことを気にせず、感性で突撃するのかと思いきや、
 本書を読むと印象が180度変わる。

 非常に繊細なのだ。
 ガハハッと声はデカいのだろうが、人懐っこい、
 フレンドリーな側面を持ち、人をよく観察して、
 付き合いの距離感を常に計っている。

 朝飯に何を食べたとか、悩み事はなにか、とか、
 見て、感じて、探って、適切なアドバイスを行っていく。

 単にアドバイスしてもダメだ。
 相手を喜ばすことに、心を砕き、どんな言葉をかければ、
 受け手に正しく、強く影響するのか、も、大切なのである。
 厳しい練習を続けているアスリート、まして女性であれば
 なおさらかもしれない。

 ああしなさい、こうしなさいといった言葉はまったく微塵もない、
 ○○した方がいいよ、もっとよくなるよ、こう思うけどどう? と
 徹底して、後方支援的な言葉をかけていくのだ。

 自分(小出監督)が走るのではなく、選手が走るのだから、
 走りやすいようにしてあげるのだと、うん、すばらしい。
 根底にあるのは愛情なんだというのが、数行で伝わってくる。

 女性の考え方は、男を遥かにしのぐ現実性に根ざしている、だから
 夢を追う男の姿に感嘆には惚れたりしない。
 稼げないヤツはダメですね、ハイ。

 また女性らしさについて。
 困っているときは、頭を下げてお願いしますというが、強くなってくると、
 自分で勝手にやりはじめて、出て行っちゃうらしい。
 それでも小出監督は止めたりしない、いずれは理解して戻ってくるもんだ
 とは、なかなか、陸上の指導者としての監督の自信も垣間見れた。
 
 世界を相手に戦う以上、練習そのものは、厳しいものだと思うが、
 受け手のことを考えて指導していく、指導者のものの考え方が
 よく理解できた一冊である。

 とかく、私の場合は、褒める事を知らない上司の元で働いているので、
 衝撃の一冊だった。

 ・女の子の取扱い説明書


育成力 (中公新書ラクレ) 見抜く力―夢を叶えるコーチング (幻冬舎新書) 「才能」の伸ばし方 ―五輪選手の育成術に学ぶ (集英社新書) あなたが変わるまで、わたしはあきらめない 平井式アスリートアプローチ―北島康介育ての親が明かす心の交流術

臓器は若返る AP0365 【読書】【書評】
臓器は若返る メタボリックドミノの真実 (朝日新書)
臓器は若返る メタボリックドミノの真実 (朝日新書)伊藤 裕

朝日新聞出版 2010-08-10
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 『 臓器は若返る 』

 著者は、慶応大学医学部腎臓内分泌代謝内科教授である。
 
 本書の帯には、ベストセラー「生物と無生物のあいだ」の著者、
 青山学院大学教授の福岡伸一さんが絶賛しているとあり、期待が高まる。

 副題にもあるとおり、メタボリック、つまり内臓脂肪型肥満が
 重い病気の連鎖の始まりになるという、ショッキングなストーリーである。

 肥満というと現代では身近なもので、30歳も過ぎると
 多かれ少なかれ、おなかも出てきて、誰しも実感するものだと思う。

 その肥満が、最初の引き金になって、ドミノ倒しのように、色々な
 病気を引き起こす。そのメカニズムが、本書でまざまざと見せ付けられた
 わけだ。

 いろいろな病気とは、糖尿病、動脈硬化であり、さらには、
 心不全、認知症、脳卒中、失明などなど、想像するにそら恐ろしい。
 
 大抵の人は、上記の重篤な病気になってから治療を始めるのだが、
 それでは遅い、のである。著者は遅いとはいってないか。
 肥満と重篤な病気にいたる連鎖的な関係から考えると、もっと根源的な、
 生活習慣の改善が必要ということに、行き着くのである。

 肥満が簡単に始まるように、生活習慣を変えることはさほど、
 難しいことではない。
 カロリー制限と、運動という、ごく簡単なことが指摘されている。

 どの程度カロリー制限するか、どのくらい運動するか、については、
 本書を読んでいただくとして、重篤な病気がどのくらい恐ろしいかを
 想像しながら、健康なうちに、準備しておくことが肝要なんだと、
 肝に銘じたわけである。

 かつて、ミトコンドリアってなんの機能があるのか、不明と
 習ったように記憶するが、こんなすごいものだったとは、という
 おどろきも追記しておきたい。
 



体が若くなる技術 ミトコンドリアのちから (新潮文庫) ミトコンドリア不老術 なぜ人は砂漠で溺死するのか? (メディアファクトリー新書) 老化はなぜ進むのか (ブルーバックス)

超級! 機動武闘伝Gガンダム AP0363-4 【読書】【書評】
超級! 機動武闘伝Gガンダム (1) (角川コミックス・エース 16-8)
超級! 機動武闘伝Gガンダム (1) (角川コミックス・エース 16-8)島本 和彦 矢立 肇

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超級! 機動武闘伝Gガンダム (2) (角川コミックス・エース 16-9)
超級! 機動武闘伝Gガンダム (2) (角川コミックス・エース 16-9)島本 和彦 矢立 肇

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『超級! 機動武闘伝Gガンダム』

 平成6年に放送されていた、機動武闘伝Gガンダムの漫画化
 である。
 
 なぜにいまさらという気はするが、大好きな作品だったので、
 即買ってみました。
 
 Gガンダムは、かなりの異色作品。敵も味方もガンダムで戦う。
 コンセプトがプロレスということらしく、感情表現が大げさと
 いうか、わざとらしいというか、そこが面白いのだが。

 2巻では、主題歌を見事に再現しており、当時のファンには、
 うれしい。

 この物語から、複数ガンダムが主人公になる系譜ができたようだ。

 情熱、雄たけび、汗、涙、古臭い表現で、リアリティはないんだけど、
 人間の本性、本能に響く物語になるのかも。

 お勧め。

ゾルゲ追跡 AP0360-0361 【読書】【書評】


『ゾルゲ追跡』

 著者は、オックスフォード大学の初代学長と、日本研究教授
 の二人である。

 舞台は日本であり、ゾルゲを逮捕したのは、日本の警視庁。、
 彼は巣鴨拘置所で処刑されているので、一次情報は日本のものだが、
 本書は海外で出版されたものを日本語訳にした一冊である。

 リヒャルト・ゾルゲとは、ドイツ人でありながら、30代で、
 ソ連、共産主義に傾倒し、ソ連のために諜報活動した人物であり、
 終戦間際の日本で処刑されたものの、後にソ連で、記念碑、
 勲章の授与、記念切手、はたまたゾルゲの名を配した道が
 あるなど、ソ連において英雄となった、稀有なスパイである。

 諜報部員たるや隠密行動が主であり、敵国に逮捕・拘束されても
 自国からの救出が期待できず、無名のまま、死に至ることが
 多い。

 無事、諜報活動を終えて帰国しても、どんな仕事をしてましたと
 言いふらすこともできず、広く評価されることもない、
 まったく、悲しい職業である。

 また、諜報活動というものは、敵国にまぎれて敵地での行動を
 余儀なくされ、周りの人に気付かれないように終始偽りの言動を
 求められる、ストレスの多い仕事である。
 隠し通せなければ、命を落とすことになるのだ。

 ゾルゲの活動域は、アジア、中国、そして日本である。
 彼は、日本滞在中、日本の狭い賃貸住宅に住み、靴を玄関で脱ぎ、
 畳の部屋で眠り、小さな風呂に、手足を折り曲げて浸かっている
 など、日本の生活に溶け込んでいたそうだ。

 警察も彼に限ってそんなことは信じられないと、逮捕直前まで
 疑問を持つほどに周囲に疑われることがなかった、もっとも信用
 にたる人物と思われていた。

 ドイツ人であったこと、明るく、魅力的な人物で女性にはたいそう
 モテた。ドイツの記者としての職業場を持ち、日頃から人と接する
 ことで彼を信用できると周囲に思わせた技量は感嘆に値する。

 諜報活動は、周囲に十分な信用を勝ち得たとしてもそれで十分と
 いうわけではない。
 彼が特に優れていたのは、明晰な頭脳、状況分析にあった。

 本部の指示だけでは、どんな情報が有益なのか、判断することは
 困難である。
 何よりも現場での分析が、諜報活動の優劣を決めるのである。

 当時の情勢もさることながら、それぞれの組織、人、国家の
 意思、意向を見抜き、次の一手は、かように動くと判断できなければ
 ならないのだ。

 ゾルゲは全人格、全知能を用いて、ソ連にとって有益な結論に
 たどり着く。

 「日本は南進するから、ソ連と戦争しない」
 
 ソ連にとって、ドイツ・日本という帝国の挟撃を恐れていた
 状況において、日本軍の動きがつぶさに把握できた意味は
 大きかった。ソ連は背後を心配することなく、ドイツとの対峙
 できるのだから。

 彼がもたらした情報により、日本が被った被害は甚大なことと思う。
 いや、ヒトラーを葬った遠因だったのかもしれないといえば、
 世界にとって有益なことだったのかもしれないのだ。

 一人の背負った使命の大きさとそのことについての自覚、
 そしてそれをやり遂げた人物としては、素晴らしいものがある。

 かようにインテリジェンスの世界は、過酷であり、重要なのである。

 日本も確固とした、情報分析部門をもって広く世界とわたりあって
 いかねばならないのだ。

 



自爆する若者たち AP0359 【読書】【書評】
自爆する若者たち―人口学が警告する驚愕の未来 (新潮選書)
自爆する若者たち―人口学が警告する驚愕の未来 (新潮選書)

『自爆する若者たち』

 著者は、ポーランド生まれの社会学、経済学博士。
 アウシュビッツ、ジェノサイド(大量虐殺)を研究している
 ようである。

 人口論で有名なマルサス主義を引き合いに出しながら、
 マルサス主義とは違った論点を展開している。

 マルサスは、「人口論」の中で、
 「幾何級数的に増加する人口と算術級数的に増加する
  食糧の差により人口過剰、すなわち貧困が発生する。
  これ必然であり、社会制度の改良では回避され得ない」
 といった。

 つまり、人口が増加するスピードは、食料増加のスピード
 よりも圧倒的に早いので、必ず食糧難に陥いり戦争に至る
 ということである。

 マルサスは、人口増を回避する戦争(殺合い)、飢饉、疫病
 がないと食糧難が解消せず、豊かな生活は送れないと、非常に
 悲観的?な、ある種残酷な論理展開を示していた。

 要するに、解決方法まで提示しなかったわけである。

 本書は、マルサスとは違った見解なんだといいはっては
 いるが、延長線上にある一冊ではないかと感じる。

 本書のテーマは、ユースバルジ(若年層の人口増加)が、
 戦争の引き金にはなるが、彼らは決して飢えてもいないし、
 住むところもあるので、食料の不足が原因ではない。
 不足しているのは、仕事や社会的地位だ、それを求めて
 戦争する、と論理を展開させる。

 マルサスの18世紀と本書の時代で決定的に違うのは、
 近代化以前と以後という食料供給力の違いを理解しておく
 必要があると思われる。 
 第二次世界大戦以前は、どこの国でも人口増と、食糧不足は
 顕著だったが、戦争時の技術革新の結果、その後、現代に至る
 まで、人類は、一時的にせよ人口増よりも食料供給増が上回って
 いたといえるだろう。

 現代日本では廃棄される食料で、世界の貧困を救えるほどに、
 余りある食料を得るまでに成長しているのだがら。

 そういった意味で、マルサスから食料難を切り取ったからといって、
 別の見解だというまでにはいたらない。

 とはいっても、本書は秀逸である。
 
 なんといってもユースバルジが、戦争との関連性が高いことに
 同意できるし、世界的にユースバルジの増加と戦闘可能年齢に到達する
 時期も近づきつつあるのは、統計上間違いないからだ。

 そういった時限爆弾を世界中に伏せていることからして、
 「自爆する若者たち」という表題は、見事なネーミングだといえる。

 人口増加が、戦争の引き金であることを一つのフィルターにして、
 歴史を顧みると、16世紀の日本の戦国時代も説明がつくだろうし、
 第一次、第二次世界大戦も同様と見て取れるのだ。

 時の戦争は、英雄豪傑が辿った行為ではなく、増加する人口に
 押されて、流れ出した激流だったのかもしれない。

 天敵を持たなくなった人類は、60億人を超え、止まることを知らないが、
 地球という天然資源が吸い尽くされるまで、つまり人類が絶命するまで、
 つっぱしるか。
 それとも、世界が協力し、人口減に向かって舵を切ることができるのかが、
 21世紀の課題なのかもしれない。

 



 

 

 

 
甘粕正彦 乱心の曠野 AP0358 【読書】【書評】
甘粕正彦 乱心の曠野
甘粕正彦 乱心の曠野佐野 眞一

新潮社 2008-05
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 『甘粕正彦 乱心の曠野』

 著者は、早稲田大学から、出版社を経て、
 ノンフィクション作家となった方、大宅壮一ノンフィクション
 大賞受賞経験あり。

 甘粕正彦は、1891年生まれ、1945年に満州で自殺している
 人物である。

 満州国で暗躍した人物して、映画「ラストエンペラー」にも、
 坂本龍一が演じたことで、有名である。

 あの映画の坂本龍一はすごく印象に残っていたので、ああ、あの人
 ね、と後でびっくりした次第である。

 本書は500ページ弱の大作ながら、1995円とコストパフォーマンスの
 すぐれた一冊で、著者の調査努力などを鑑みると、儲かっていない
 かと思われるが、読むほうとしてはありがたい一冊に仕上がっている。

 著者は、当時の関係者のご遺族にお話を伺い、資料を集め、墓まで
 参拝する念の入れようである。墓に行ってもどんな情報が仕入れられるのか
 疑問ではあるが、気持ちは伝わる。

 私は世界史を選択していたので、近代日本のことは疎かったが少しずつ
 わかってきた気がするのは、大東亜戦争のキーは、満州国にあったのだろうと
 思えてきたからだ。

 満州国については、しばらく勉強が必要なので、ここでは触れない。

 甘粕自身の印象については、坂本龍一の影響で、寡黙、感情を出さない人物かと
 思っていたが、そうでもないようだ。好き嫌いの激しい人物だったようで、
 男が惚れる男といったところか。森重久弥が出てきたりと、近いようで遠い
 人物でもある。満州国の動力として、大きな役割をになった人物である。

 本書は、甘粕個人を理解するというよりも、当時の満州国、日本国、日本政府、
 関東軍、中国、ロシア、アメリカ、イギリスといった列強とのパワーバランスを
 含めた時代考察として、非常に優れたものに仕上がっていると思う。


気にするな AP0357 【読書】【書評】
気にするな (新潮新書)
気にするな (新潮新書)弘兼 憲史

新潮社 2010-06
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『気にするな』

 著者は、課長島耕作シリーズでおなじみの弘兼 憲史氏である。

 ビジネスを描いた漫画として有名ではあるが、私は読んだことが
 ない。

 本書を読んで島耕作シリーズがどんなものか想像するに、
 仕事はできる、女にもてる、という2大要素をベースにした、
 ヒーローものなのかなと思われるかいかがであろうか。

 弘兼 憲史氏本人はいたってまじめで、朝から晩まで、土日もなしで
 ずっと働いている様子で、仕事の虫のような人、島耕作とは
 ちょっと違うようだ(スミマセン)。

 『気にするな』という題名ではあるが、これを題材に書き下ろしたようではなく、
 短編を集めて、一冊の本にしたような構成で、コツコツ仕事をする、
 無駄な経験などない、高望みする夢は叶わない、などから一種の諦観を感じた。

 くよくよ考えても、生産的でもないので、何も良いことがない。
 仕事するしかない、ということなのかもしれません。

 ビジネスを題材にしているだけに、先見性を感じると共に、
 職人気質なものも感じられて意外な感じがした一冊。


子どもは錯覚で伸ばす AP0356 【読書】【書評】
子どもは錯覚で伸ばす
子どもは錯覚で伸ばす今村 暁

ベストセラーズ 2009-02-14
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『子どもは錯覚で伸ばす』

 著者は、北海道大学を卒業後、銀行で務めた後、現在は
 塾長?である。

 本書の特長は、自発的に子供の成長を促すことであり、
 最近は廃れた強制的な指導、脅迫とか、飴で釣るみたいな
 教育方法とは真逆の教育方法にある。

 対象年齢は比較的低い、小学生から中学生くらいかと
 思うが、この時期の子供達にとって、親の影響は非常に
 大切であり、今後の将来を決めてしまうだろう。
 
 それだけに、自発的に、成長できるよう、フォローアップは
 かかせないのだ。

 しかしながら、この時期の親は、自分の仕事も子供の世話も
 場合によっては親の世話のしなければならず、超多忙であり、
 何かにつけては、怒ってしまうのも致し方ないことだと思う。
 
 それだけに、ポイントを付いた本書の助言が効果的である。

 表題の「錯覚」というのは、本書のイメージとは相容れない。
 結構ストレートであったように思う。

 まあ、部下の育成とか、ビジネスで使うには、一工夫必要かと
 思ったが、人は年をとっても子供のようでもあり、この本で
 使えるメソッドは、大いに活用できるかもしれないなあ。



女の子の取扱い説明書 AP0355 【読書】【書評】
メイド喫茶元オーナーが書いた 女の子の取扱い説明書
メイド喫茶元オーナーが書いた 女の子の取扱い説明書ヒロN

セイイエス 2009-05-31
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『女の子の取扱い説明書』

 メイドカフェ店長が書いた、女の子の実態を描いた一冊である。
 著者は 元 とあるので、現在はメイド店はしてないのだと思われる。
 昭和33年生まれなので52歳かな、色々な仕事を転々としている
 ようだ。

 となると、本書はトンでも本の類かと思いきや、かなり良い線を
 いっている一冊である、と高所から失礼な言い方であるが、
 非常に参考になりましたと、リスペクトできる一冊だ。

 「女の子は、女の子に生まれた以上、このレースから降りる訳には
  いきません。それで、女の子は、毎日毎日髪の手入れをし、少しでも
  自分をよく見せる服を探しまわり、それこそ生活の大半の努力を、
  自分の容姿の向上に注ぐのです」

 「基本、選ぶのは女の子の方…女の子は、気のないフリをして、本当に
  男にはわからない感じで、男子をその気にさせて、男子の方から告白
  させるように持っていくのです」

 著者は最初商売上の理由で、女の子の機嫌を取っていたのが、愛情が
 芽生えて、女の子全体の幸せを思うようになり、お客さまである
 男子達にエールを送る形に昇華したのだと思う。

 女の子の目線、不自由さ、けなげな努力、そして生物学的な見地を
 通して、女の子は大事にしなければ、思える一冊なのでした。

 


 
群れのルール AP0354 【読書】【書評】
群れのルール 群衆の叡智を賢く活用する方法
群れのルール 群衆の叡智を賢く活用する方法ピーター・ミラー 土方 奈美

東洋経済新報社 2010-07-16
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 『群れのルール』

 著者は、ナショナルジオグラフィックのシニアエディターで、
 本書が初めての著作となる。

 「群れる」生物の、個体としてではなく、全体としての機能が
 どのようにしてもたらされるかを解いた一冊である。

 全体としてまとまっているのにも関わらず、その固体を観察
 した限りでは、とても全体を理解して行動しているようには感じ
 られないといったことから、話が始まる。

 ハチ、イワシ、バッタ、アリ、鳥がその研究対象である。
 単体としてはさほど、まったく賢くないが、コロニーとしては、
 非常に複雑な作業をこなしている。

 ハチ…複雑な巣、蜜の精製と子育て、花の探索、巣の移動。
 イワシ…天敵からの回避行動
 バッタ…大量発生時の異常行動
 アリ…見事な社会制度、複雑な巣、巣の換気機能
 鳥…模擬的協調行動

 これらのどの生物も単体として賢いと思われるのは一つとしてない。
 にも関わらず、集団で行動するに当たっては、非常に高度といわざるを
 知性を感じざるを得ないのだ。

 アリなどは、巨大な巣を作ったり、外から食料を運んだり、人間に似た
 社会として成立しており、とてもバカに出来ない存在なのだが、
 1匹のアリに話しかけても議論などできるはずがないのは周知の事実である。

 我々の体も、何億という細胞からなっており、状況としては同じかもしれない。
 単細胞、まさしく、一つのことしか出来ない細胞が集まって、集団として、
 大きな仕事をしていくのである。

 こういった「群れ」としての技術は広く認知され、活用されるように
 なっている。本書の特長は、実際に活用している現場にも当たってる
 ことだろう。

 電力供給網や、インターネット網、公共交通網などにも応用され、
 一段と、輸送量の増大や混雑の軽減、低コスト化といったことで、
 人類に還元されていくのだと思う。

 いずれ政治体制を大きく揺るがす技術にもなるかもしれない。
 民主的な投票行動に基づく政治から、多数の人々が直接参加する政治
 体制への移行が、このルールによって実現すれば、
 社会のパフォーマンス向上につながるのだろう。



  
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